中国魔除けの繍(ぬいとり) 虎の威を借る母ごころ　虎頭帽

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商品の説明

虎頭帽　
「虎」さんと「魔除け」

金糸は赤い糸で縫いつけられ
スパンコールを留める糸の玉結びは相良刺繍
キラキラ華やかな光で
邪気を払う
吉祥紋様のアップリケが縫い付けられた
ハリ感のあるしっかりとした作りの虎頭帽。

虎は母性の強い動物であることから
子育てのシンボルとして崇められます。
我が子が元気に育ちますよう、
幸多き人生が送れますようにと母の願いがひと針ごとに託されます。
「虎神」は、中国の人々にとってはごく普通の
子供達の遊び相手であり、
家族の一員であり、
子供のように天真爛漫な愛されるべき存在。
一方、虎神はひとたび子供達が危険に面した場合は
全身全霊を投じて子供達を守るために戦います。

布に繡られた虎の形相を見てみましょう。
何処からともなく襲い掛かる魔を威嚇しようと
鋭い眼光で睨みを効かすします。
虎頭帽の「虎さん」の共通した特徴でもある
口元の攻撃性
怖いようでどこかユーモラス。
「虎」には違いないが？
獅子舞の獅子に見える？

※ 中国ではライオンは獅子だが、古代では「犬」のことを言う。

陰暦の五月は、「毒月」。
蛇、蜘蛛、蠍などが跋扈(悪いものがのさばり蔓延る)する季節は、幼い子供達にとっては命を失いかねない危険な時期でした。
虎の神様に守ってもらおう、その御威光を頂こうと母達は願いを込めた歌を口ずさみながら針仕事に精を出します。
その歌は、
『五月五日の正午
天師が虎に乗り
五毒は灰塵と化し
妖邪鬼は地獄に帰る、、、』。
日本の五月五日の子供の日、端午の節句のコンセプトは
中国から伝わったものですが
日本の邪気払いは中国のそれとは違い
菖蒲や蓬の香りで邪気を払います。

虎の分布図には日本列島は含まれなかったからなのか、
穏やか方法で邪気を払い
大空を泳ぐ鯉が，健やかな子供達の成長を祝うのでした。

確実に，消えゆく手仕事
風化してゆく習慣、総じて文化
昨今では共働き夫婦が「骨折り仕事」と感じるのは
我が子を預ける「保育園探し」
仕事も手から離れ
我が子も母の手から離れます。

ありきたりですが
古き良き時代の母の想いが作り上げた尊いお品です。

モチーフ···宗教・神話、動物、その他